タブレットPC用のキーボード探しを始めた私は、
改造事例を見つけた機種と同じLenovo製で
どうせならChromebookタブレット用で
キーボードとして小さすぎないサイズで
キーボード単体が新品で入手可能
という条件で絞って、Lenovo IdeaPad Duet 560 Chromebookという、実物を触ったこともない13.3型タブレットの専用キーボードのみをネットで見つけて買ってしまいました(本当に使えるかは分からないのに)。
届いた実物はタッチパッド付きのキーボードとしては申し分ない、理想的なものでしたが、当然タブレット本体との接続部分は5本の小さなピンが並んだコネクタ(こういうのをポゴピンというんですね)になっているので、このままでは他の機種では使えません。
でも私は、このポゴピンと呼ばれるコネクタ部分が部品としてネットで販売されていることは事前に調べており、キーボードの実物が届いてからサイズを測って、合う部品を買えば問題ないと考えていました。
ところが実物を測ってみると、ピンのピッチ(間隔)が一般的ではないようで、合う部品が一切見当たらず、この接点となる部分は一から自作するしかない、という結論に至りました。
次にUSB規格というものを調べた所、USBタイプAと呼ばれる、見慣れたあの四角いコネクタのケーブルは、中に4本の細い電線(赤、黒、緑、白)が入っていてそれぞれに役割が決められているので、5本あるピンの内の4本にそれぞれ、決められた色の電線が繋がればいいらしい(1本は何も繋がなくてよい)、ということは分かりました。
そこでまず、銅テープを3mm幅の短冊状に切り出し5本並べて貼ったテスト用のコネクタを作りました。そして、不要なUSBケーブルの片方を切り落として中の電線を出し、それぞれの電線が銅テープに繋がるようにクリップで固定し、キーボードとの接続にはマグネットで固定できるようにして接続試験をしてみました。
どのピンにどの電線を繋ぐのか(ピンアサイン)についても、事前に調べたLenovoの他機種と同じなんじゃないか?(そんなもん機種ごとに変更するか普通?)と考えていたので、まずは同じ様に繋いで試しましたがダメでした。
ちなみにダメかどうかは何で判断するかというと、ChromeOSを起動したデスクトップPCの設定画面を開いたままにし、USBケーブルで繋いだ瞬間に「デバイス」の項目に「タッチパッド」が表示されればOK(ChromeOSが認識したということ)、ダメな場合は何も変化が起こらないものと考えました。
当初は「間違えて繋いで、キーボードかPC本体を壊したらどうしよう?」とも思いましたが、先達の事例によればその心配はなさそうでした。
さて、どうしたものか。キーボード本体がバラせるのなら配線を調べて赤(5V+)と黒(GND)くらいは当たりが付きそうな気がするのですが、どう見ても接着仕上げだし、バラしたら壊れそうな繊細な作りなのでとても無理そうです。
試しにテスターを当てて抵抗値を見たりしてみましたが、そもそも電子回路の知識に乏しいのもあり、さっぱり分かりません。
ということは力技、総当たりで繋ぎ変えて調べるにしても、5本のピンの内の4本に正しい順番で接続する、ということになり
と、最大で120通りの中から正解を見つけないといけません。
これに気付いた時には途方に暮れかけましたが、ここで諦めたら買ったばかりのキーボードが無駄になってしまいます(転売しようにも買ってくれる人いるかなー?)。
で、とにかく心を無にして、4本の電線を繋ぎ変えてはUSBケーブルでPCと繋ぎ、接続パターンと結果をメモ、というのを、ちょっとした空き時間にひたすら繰り返す日々が続きました。