そんな総当たり作戦も折り返し地点(60パターン目)を過ぎ、結果のメモもA4の裏紙3枚目に入った 67/120 パターン目、その瞬間は突然やってきました。ビンゴ!
繋いだ瞬間にデスクトップPCの設定画面に「タッチパッド」の項目が表示され、指でなぞるとマウスカーソルが移動します。すぐにいろいろな操作を試してみますが、ジェスチャー操作やキーボード入力を含めて全て完璧、快適に動作します。ちょっと感動!
さて、これでピンアサインは判明しました。このテスト用のコネクタは、そのまま使い続けられるような作りにはしていないので、あとはこれを本番用に作り直すだけです。
ここまでくれば、工作自体はそれほど難易度の高いものでないハズ(多少、老眼との戦いではあるにしても)、そう思っていました。
写真などは残していませんが、実は完成形?に至るまでに2つほど失敗作を生み出しています。磁力が足りなくてすぐ外れてしまったり、接点の工作制度が悪くて接続が不安定だったり。
で、苦労の末にとりあえず完成したのがコレ。
キーボードのコネクタ部分に磁石の力でカチャッと接続して使います。何だかよく分からない見た目をしていますが、機能的にはバッチリ。
土台になっている部分は、使わなくなったMbps対応の小型HUBの筐体(ABS樹脂っぽい)の一部を切り出して整形したものです。ちょうど転がっていた「いろはす」のペットボトルキャップは、内部の接点や配線を保護する目的でエポキシ接着剤で満たして固定してあります(非分解式)。
肝心の端子部分は真鍮製のL字フックを切り出してヤスリで整形し、結線する側は断面にピンバイスで1.5mm径の穴を掘ってパイプ状にし、圧着端子として機能するよう加工しました(一番手間がかかった部分です)。
今にして思うのは、棒端子と呼ばれる接続端子を使えばどれだけ楽だったか、ということ。
土台の裏側から正確な位置に穴を開けて、端子とネオジム磁石を通して接着、USBケーブルも通してから抜け止めに結束バンドを巻いた後で接着してあります。
PC使用時はこんな感じです。ネオジム磁石が強力なので、スチール製のデスクの上だとキーボードごと引っ付いて、ズレる心配もほぼありません笑。
また、PCを使わない時はキーボードに付属していたタブレット本体用カバーを乗せれば、キーボードカバー(埃よけ)になって便利です笑。
とにかく、何とか私にとって理想のデスクトップPC用キーボードが手に入り、この文章もほぼこのキーボードで書くことができました。めでたしめでたし。